いろんなところに構造化♪
こんにちは☀
もしくはこんばんは☾
東京都あきる野市にあります生活介護笑〔えみ〕スリーの伊能です♪
夏の暑さもピークを過ぎ、朝晩は涼しい日がほとんどですね。
この時期になるとツーリングで紅葉を見に行ったりするのも楽しいものです✨
ということで!
今日はそんな愛車のバイクと一緒に走り回る中で”いろいろな構造化”を発見してきましたので、ご紹介いたします。
構造化ってなーに?
生活介護笑スリーでは重度の知的障害を抱えた方を対象にした日中活動の場で、自閉症の方や強度行動障害を抱えた方が利用されています。
その中でも、特に構造化支援に力を入れております。
【構造化】とは何らかの活動を行う際に、その方が理解できるように環境を整えることです。
例えば交通安全に必須の機械・・・「信号機」は構造化を説明するうえでよく例として取り上げられます。
・青信号はわたる
・赤信号は止まる
といったかんじで、一目見ればすぐにわかる交通ルールであり、それがあるから私たちは今日も安全に暮らすことが出来ています。
また、構造化というのは自閉症の方のみ対象にしているわけではありません。
例えば「点字ブロック」も構造化の一つです。
点字ブロックがある歩道は、一般の道と違い安心安全に歩けるよう配慮されています。
笑スリーでの構造化支援
自閉症の方の特性として、実行機能の困難さと言われるものがあります。
空き時間や自由時間など何をしたらよい時間なのか理解できないとパニックになってしまい自分のことを傷つけてしまったり、時には他者に暴力を振ってしまうこともあります。
そうならないように、一人一人が安全安心にすごせるよう、個々に時間の過ごし方を伝える工夫をしています。
例えばスケジュールを使用したり、
活動の見通しが立てられるようワークシステムを導入しています。
このように枠組みを整えることで、本来の力が発揮できたり、落ち着いて過ごせるので魔法みたいに思えるのですが、今回は意外と我々も構造化の中で生きているんですよっていうお話になります♪
それでは、構造化の探検へと行ってみましょう!
いろんなところに構造化♪
さて、今日も安全運転で出発進行♪
・・・と思いきやガソリンがもう残り少しだ!!
まずはガソリンスタンドへ行かなければ!!
・・・んっ?
これ構造化だ!
ガソリンが残り少しというのもメーターを見れば一目瞭然です。
毎回、ガソリンの残量をタンク開けて確認する方はあまりいないと思います。
ですが、走っている最中に車が止まってしまうと大変ですよね?
このように「ガソリンが残りあと少しですよ!?」とバイクが教えてくれることで、道中車が止まっちゃうのを防いでくれています。
こんな早々に、視覚的コミュニケーションが成立するとは思いませんでした。
それでは気を取り直して出発といたします!
こんなところにも構造化がされていた
高尾街道の木々に囲まれ、心地よい風を身体に吸収しながらバイクを走らせること15分、面白い形をしたガードレールを発見🔍
よく見ると、いちょうの葉っぱのマークですね。
いちょうは東京都のシンボルマークでして、この形をしたガードレールがある道はすべて都道線だそうですΣ(・ω・ノ)ノ!(なのですが…このいちょうのようなマーク実は、いちょうではなくTOKYOの「T」を表現しているんだとか…!)
方向音痴な私は「本当にこの道で合っているのかな・・・?」と不安になりやすいので、少なくともこの道を走っているときは”都道に違いない”と安心して運転することが出来そうです。(笑)
とはいえ、さりげない優しさを感じられる構造化に触れることができました♪
対向車が来るのが分かる!?
山梨方面にバイクを走らせること30分大垂水峠を過ぎると、左側に光るポールがあります。
すると突然ポールの先端が緑色に光ります。
その直後に対抗車がきました。
なんと、このポールは対向車が来ると事前にポールが光ることで教えてくれるんです!!
このポールはちょうど急カーブに入るところにあるため見通しが悪く、対向車に気づきにくい道になっています。
そのため、このポールがあることで「あらかじめ少しスピードを下げておこう」と注意が働き、安全にカーブに入ることが出来るのです。
なるほど。このポールがあることで、対向車との接触が起きないようになっているのですね✨
とても素晴らしい構造化に出会うことが出来ました!!
構造化の種類
このように構造化というのは、世の中にたくさん存在していることが分かりました。
今回上げた2つの構造化は、目で見て理解が出来るようになっている視覚的構造化がなされていると言えるでしょう。
構造化は他にも種類があります。
【物理的構造化】
ここでは何をする場所か?が分かるように環境を設定することです。
日中活動であれば、・作業をする場所・ごはんを食べる場所・休憩する場所など場所によって活動を分けることで、ご本人が今何をする時間か?を認識できるよう配慮します。
他にもほかの人の動きが気になったり、注意散漫な方への配慮として、パーテーションを使用して、集中しやすい環境を設定するケースもよくあります。(今思えば個別塾もかなり構造化されていたなと思いました。)
【時間の構造化】
スケジュールが代表例になりますね。身近に置き換えるとしたら学校の時間割がそれに似るかもしれません。
しかし時間割の場合、時間の概念が理解できている必要がありますね。
私たちは時計を手掛かりにして時間を過ごすことが出来ますが、自閉症の方の場合は「次は何するの?」「あとどのくらい?」を理解することが出来ず、不安からパニックになってしまう方もいます。
そのため、「○○が終わったら、次は△△の時間」といった形で、場面の気切りを見て理解が出来るよう伝えることで、安心して過ごすことができます。
最近、横断歩道の信号は親切な機械も付いていますね。
これも時間の構造化の一つだと思います♪
【活動の構造化】
何らかの活動を行う際に、何をどのくらい・どうやればいいのか・どうなれば終わりなのか?といったことを、ご本人にとってわかりやすく設定することです。
身近なものを例に挙げるとしますと、ソース焼きそばの作り方ですかね?
袋の裏に作り方が明記されています。
手順を間違えたり抜けてしまうと、焼きそばであるはずが汁入りのラーメンになってしまうかもしれませんね。(笑)
このように、一つの活動を達成させるためにはどのように配慮をすれば、ご本人に伝わるかを考えて提供することが大事になります。
最後に
構造化の一つ一つには目的があり、ただ解決策のために行うものではありません。
その方にとって、理解が出来るものであるかどうかをアセスメントして評価することが大事になっていきます。
こうした構造化の積み重ねによって、地域でより安心に過ごせるようになることで、その方の合理的配慮が新たに生まれるかもしれません。
そうなったらとても素敵なことですね✨
生活介護笑みスリーでは今後も、個々に合わせた構造化支援を通じて、
”自分でできる”をたくさん見つけていきたいと思います!!
日が沈むのが早くなってきています。
みなさま、事故には十分注意してお過ごしください。
それではまたっ!( _ _)ペコリ